2006年6月18日 (日)

Leadership

I understand leadership.  Leadership requires determination.  You’ve got to be determined to do something in order to be able to lead particularly in the difficult circumstances.  You got to have a will.  You got to have a desire to succeed and you got to have a plan.  And that’s what I’ve found in Iraq.  (George W. Bush)

支持率が低迷している中でイラク政策を続行していることにつて。トップダウンのリーダーシップをよく表現していると思ってテレビでブッシュ大統領が記者会見しているのを思わずディクテーションした。

民衆とは「無責任な文句タレ」である、というのはある意味、モーセの時代からの真実で、衆愚に陥るよりは、優れた人間のビジョンを世に問うべきであるという考え方は、状況によってはより効果的であり、リーダーシップにもフェージングがあると考えることができる。

しかしイエス・キリストは民衆の意向で磔刑に処され、ナポレオンだって没落してセントヘレナ島に送られたことを考えれば、無責任な文句タレにも侮れないパワーがあり、どのように優れたリーダーも無視し続けることはできない。

2006年6月15日 (木)

プロセス

スピードがやたらと重視される時代だけれど、例えば組織の中で、誰かが決めたことを他の人には黙~ってただ実行し、「こんなにスピーディーにやりました!」とアピールされても、超他人事としか思えずシラけるし、それをやることがいいことだって誰が決めたんだ?などの疑問もわくし、最悪な場合には、メンバーであるにもかかわらず、意思決定のいかなるプロセスからも自分は排除された存在であり、そうであれば自分の組織における存在意義は何?という風にメンバーが疎外感を感じる。

組織にはトップダウンの決定というのもあるけれど、その場合であっても構成員がその趣旨が理解できるようなコミュニケーションは必須で、皆が納得することのできるコミュニケーションができることはリーダーシップスキルのひとつ。

組織の中で各メンバーの意見を、表面的にではなく、本当の意味で聞いてしまえば、いろんなややこしい問題を内包する意見が出てくることは必須で、意思決定はリーダーが一人で勝手に決める場合に比較してずっと複雑なプロセスになるけれども、意見の多様性は実は全て結果にプラスに生かすことができるはずで、よく言われる「ダイバーシティー」の意義はそこにある。

多様性を内包しうる意思決定プロセスが良いプロセスで、そこから出てくる結論はより優れており、異なる意見を統合するための複雑なプロセスをクリアするからこそ組織のメンバーは結果を納得性を持って受け入れ、決まったことにオーナーシップを感じ、そのように皆に受け入れられた決定は組織のカルチャーを生み出す。

めんどくさい、フタをしたい、と思うことこそちゃんと向き合ってみないと個人は成長しないけれど、組織も一緒。

雇用システムと女性のキャリア 武石恵美子

男女雇用機会均等施策や両立支援など、働く女性のキャリアを支援する政策のもとで、女性のキャリアの展開の制約条件は緩和されつつある。90年代を通して女性は労働市場にとりこまれやすくはなったが、内部労働市場(各企業内)の基本的な構造に変化は無かった。

一方で、拡大する非正規労働者は、正規労働者との賃金格差の問題をはらんではいるものの、基幹労働力化した非世紀労働者に対する処遇条件の改善が進むなど、新しい変化も見られ、正規労働者のキャリアに近づいている。

これらの変化を総括すると、従来と比べて女性の能力発揮の機会は広がり、キャリア展開の可能性は広がってきた。しかしこのような変化によって変わったのは、男性と同様に長期勤続を前提にキャリア形成をめざす女性たちに限定されている。

男女雇用機会均等施策、両立支援、非正規労働者の処遇改善はしかし、取り組みが進んでいない企業がマジョリティであり、働く人の変化をふまえて雇用システムを誘導する政策が必要。日本の女性のキャリアの特徴であるM字カーブは依然として存在する。

従来の男女雇用機会均等施策や両立支援は、女性についても男性性社員のキャリアをモデルにしていたが、これらの政策によっても女性のキャリアに大きな変化がみられなかったのは、多くの女性にとって、男性のキャリアがめざすべきモデルとはなりえなかったからではないか。

90年代以降就業形態の変化は顕著で、失業率をみると女性より男性の方が高い。企業は従来のように長期雇用を前提とした男性性社員を雇用し続ける体力を失ってきており、男性優位の労働市場に変化があらわれ始めている。従来の雇用システムにはまた、内部柔軟性への依存が高いために長時間労働が恒常化したり、いつ転居をともなう転勤が発生するかわからないといった問題につながりやすかった。

戦後日本企業は、多元化していた内部労働市場を強力に単一化し、それを通して生産性向上と成長を獲得したが、同時に終身雇用と年功制の対象層が肥大化するという大きな重荷を背負うことになった。この集団化のコストを解消するには、企業内の労働市場の多元化の必要があり、そのためには現在二極化している正規労働と非正規労働に連続性をもたせ、労働者層の編成を多元化してゆく必要がある。課題は仕事の配分に応じた非正規労働者への処遇の実現と、正規労働に転換できる仕組みづくり。

正規労働の雇用を守り、その緩衝材の役割を非正規労働者に求めていくのは働く者にとっても、組織にとっても合理的とはいえない。

両立化支援策につては、小さな子どもをもつ女性労働者の問題に矮小化すると限界がある。アメリカでのワークライフバランスの展開は、子育てをしていない従業員の仕事と生活の調和を図りたいというニーズが顕在化したことから起こった。ワークライフバランスは自己啓発のためにも必要。近年の長時間労働の拡大は問題で、放置すれば働く人の意欲が減退する。

これまで日本の社会は女性が働かないことを前提とするさまざまな制度が支配してきたが、女性が働くことを前提にした社会システムに転換してゆくことによって、女性のみならず男性にとっても、多様な働き方の選択肢が拡大することにつながる。

2006年6月11日 (日)

人が育つ会社をつくる キャリア創造のマネジメント 高橋俊介

20060611_hitoga_sodatsu ■ 上下序列のOJTの限界
日本の組織で、人が育ちにくくなっている。上下序列のOJTが機能しなくなってきている。経営環境も組織の年齢構成も変化してきている中で(例えば30代後半の「バブル入社組」はピラミッド組織の中で突出して人数が多いため、部下を持つポジションにつきにくい)、限りあるマネジメントポストに昇格してゆく以外に人が成長してゆけるキャリアパスが必要。また社会的ステータスのある人からしか学ばないという、学習の上下発想を捨てる必要がある。年下、部下、後輩からも大いに自分の成長になるきっかけを得られる。

■ ダイバーシティーの必要性
OJTによる知識の伝承は、会社に閉鎖的ネットワークしかなく、新卒がそのネットワークに同化することを前提にしてきたが、今は新卒も同化を嫌うし中途採用も増えた。「辞令ひとつでどこへでも行きます」を強制する企業では優秀な社員は取り込めなくなってきている。日本企業は強い絆の組織への忠誠を期待するので、育成しても途中で辞めるような人間には投資したくないと考え、出産で辞める可能性のある女性や、中国に進出した場合にも転職しがちな中国人社員には長期の育成コミットメントをしたがらない。

一方でダイバーシティー・マネジメントの重要性は今後高まる。少子高齢化社会において、働き方の多様性は避けられない現実であり、2007年問題やグローバル化への対応も必要。またダイバーシティーは経営判断の質を向上する。同質な人間だけが意思決定にかかわっているとグローバル社会においては経営判断を誤る確率が高くなる。

■ ビジョンなき疲弊からの変革
いま日本の多くの会社は、激しい変化の中でビジネスモデルを変えることなく、目に見える成果だけを求めて第一線を疲弊させている。ビジョンなき疲弊は成長に結びつかない。上司は自分が教える立場になったと感じると自ら学習することはやめてしまい、自分の知らないこと(MBAなど)を勉強しようとする部下を嫌う。しかし実際には時代の変化は激しく、教える立場になったと思ったときから知識の陳腐化が始まっている。古いモデルを変えないまま、中高年が持っている陳腐化したスキルを指導伝承し、労働時間を延長することで目標の達成を迫っても、若手は育つどころかつぶれかねない。例えば顧客の在宅率も低下し、経営環境も変わってきている中で、いつまでもプッシュ型の営業にノルマを課すなどがその例。

会社は組織が社員を疲弊させるだけの古いビジネスモデルから、より健全なモデルに変革を遂げることで、社員の成長を促すチャンスをいちばん多く生み出せる。

■ 人材育成の国際比較
日本のホワイトカラーは先進主要国の中で飛びぬけて自己啓発にお金を投資しない。欧米企業がどれくらい人材育成に時間とお金を投資しているかを、日本の経営トップは知っておくべき。『フォーチュン』の「The 100 Best Companies to Work For」トップ10企業の社員一人あたり年間研修時間は約57時間。それでも自己都合退職率は10%程度あるが、欧米企業は辞める人には教育しない、とは考えない。

■ 人材育成は目標管理できない
人材育成は、目標管理では管理しきれない課題。投資した時間やお金へのリターンはにわかには見えにくい。人の成長とは複雑で微妙なプロセス。教育の最終的な財務リターンは計算できないというのが人材育成に熱心な企業の間ではほぼコンセンサス。

■ ネットワークと良い偶然の重要性
組織の中には業務命令系統としての「表の組織」と、個人の信頼関係による「裏の組織」があり、個人の成長に大きな影響を与え、また個人が周囲の人の成長に影響を与えるのは「裏の組織」。IT(インターネット・イントラネット)の活用による交流には大きな可能性がある。

多様で開放的なネットワークに身を置き、信頼と互報性の概念で、人のために直接の見返りを期待しない行動をとったり、いかなるときも自分なりの見解を持って仕事に臨んだりといった思考・行動特性を持つ人には、計画的でない成長が結果的に可能で、自分のキャリアにとってプラスに作用する偶然が起こりやすい。

逆に、やりたい仕事を職種名で決めてしまって、そこに行き着くためにいま何をやるべきかを逆算して考え、それ以外のことはやらないというのは、せっかくの偶然を得る機会を自ら放棄している。キャリアとは効率的、合目的的なものではない。一見無駄と思われる行動がないと、よいキャリアはできない。

■ 多様な成長のために個人ができること
1. 日々の仕事のやり方や目線を変える: 例えば、日産自動車のエンジニアにとっては移動中の渋滞も気づきがあれば宝の山。一般ドライバーの気持ちを理解する絶好の機会という顧客視点で考えることができる。
2. 自分なりのテーマにこだわって自分で何かを仕掛け、立ち上げる: そこから人脈や社会関係資本(=裏の組織)の構築といった自分の成長を資するものが生まれる。
3. ネットワークに投資する: 例えば社外での講演を引き受けるなど。そこからよい偶然が生まれる(ハプンスタンスアプローチ)。
4. 仕事をプロフェショナル化する: 例えば顧客の半歩先を行って顧客の望んでいるものを自分から提案する、時代の流れを読んで、これから仕事で必要になるであろう能力を獲得する、これから拡大する分野にキャリアを振っておくなど。
5. キャリアチェンジする: 自分のキャリアは自分で切り開く。過去のキャリアを捨てるのではなく、経験を抽象化して普遍化し、新しい組織に必要なものは何かゼロから考える。
6. 働き方や雇用形態を変える: 例えばコンサルタント業で正社員から業務委託への変更、NPO事務局運営とボランティア・パートタイムの組み合わせ、スターバックスのシフトと放送作家の仕事の並行など。
7. ワークとライフを統合する: ワークとライフは相反するものではなく、統合できるものという前提に立つべき。私生活のなかで人間的に成長して仕事に役立て、仕事で成長して私生活を充実させる。沖縄への移住を伴う転職や、家族と一緒に暮らすための転職の例。

■ 健全なキャリア自立概念とは
1. 内的キャリア評価の重視: 昇格や昇給という外部のモノサシではなく、動機や価値観といった自分の内面にある基準でキャリアを評価する。
2. テーマやポリシーの重視: 職種名にこだわるのではなく、テーマとポリシーを持って主体的に今の仕事に臨んでパーソナルブランディングにつなげる。仕事とのマッチングではなく、日々の仕事のプロセスを重視して信頼を得て、自分の働きやすい環境にするチャンスにつなげる。
3. チャンスへの布石を打つこと: いまのような変化の激しい時代に、キャリアを管理、予測、計画することは困難。だから目標を先に決めて逆算するよりは、日ごろの仕事への取り組みを通じたチャンスへの布石が重要。
4. フェーズで考えること: 常に最適な働き方ができるのではない。ワークとライフのバランスや充電と放電、キャリアの拡大と深堀はフェーズで考えて、全体でバランスがとれれば良しとする。今あまりにも仕事中心なら次は生活に比重を置いてワークライフバランスをとるなど。

■ マネジメントスタイル変革の必要性
管理志向のマネジメントスタイルから脱却し、コーチングによる、問いかけるマネジメントが必要。ネスレはマネジメントスタイルを管理型からコーチング型に変革させるために、リーダーシップ開発のプログラムをスタートさせた。3年間で4500人が受講予定。マネジメントスタイルを変革するには十分な費用と時間をかけ、必ず上から手をつける。

■ マネジメントとリーダーシップ
著者はマネジメントを部下を使って課題を達成する能力、リーダーシップは部下でない、命令権限がない人を説得し、納得させ、協力を仰がなければできない課題を達成する能力と定義している。過去の日本企業の管理者はマネジメント能力は高くても、自分の部下でない人を動かす思考・行動特性は十分でない場合が多い。そういう人たちが部門長になると、部下を使って解決できることしかやらず、他部門と関わりあうような問題は権限がないのでできないと放置してしまう。この問題に対処するため、日産はクロスファンクショナルチームをスタートさせた。

■ 育成のための仕組み
部下を使った短期的な目標達成のプレッシャーが課されている上司だけに依存して社員の育成を考えるのは無理な環境が増えてきている。このため、キャリアアドバイザーの設置、部門ラインの人材開発会議による若手育成の検討、日本IBMのようなプロフェッショナル制度やバーニーズのセリング・スーパーバイザーのようなプロがプロを育てる仕組みも必要。上下序列のOJTだけではもう機能しない。

2006年5月28日 (日)

評価

人事評価については最近、成果主義とか言われるけれども、実は評価は成果(=パフォーマンス)の優劣による処遇というよりは、組織のモチベーション維持に使われていると考えた方が理解しやすいようだ。

考えてみれば、パフォーマンスの高い人に高い評価を与える必然性は会社としてはそれほど無いから仕方ないかもしれない。その人の給与を市場水準から乖離させない範囲においては、ある人に固有の優れたパフォーマンスなどというものは極力認めず、シラを切り通すのが組織というものかもしれない。

本当にパフォーマンスが問題になるのは、評価よりアサインメントの時と考える方が妥当だと思う。アサインメントの時であれば、その仕事を本当にやり遂げる能力とやる気があるのは誰なのか、真剣に考える必然性がある。採用や異動などのフローを伴う例を考えると分かりやすい。

かくしてパフォーマンスの高い人は、難しい仕事をアサインされがちな割には、それほど評価されるわけでもないということは、やはり起きやすいようだ。

最近よくある「クロスファンクショナルなプロジェクト」というのも曲者で、アサインメントのときには「組織にとって重要な仕事」という位置づけがされる割には、評価のときになるとそんなこともあったっけ程度の扱いになったりする。

一方で仕事のアサインメントを、評価ではなく、個人のキャリア・デベロップメントという観点から見ると、ストレッチな仕事はやった方がいいし、クロスファンクショナルなプロジェクトには参加した方がいいとも言える。

つまり組織から評価を受けるという視点で仕事をするのと、個人のキャリアを重視するのでは、「会社劇場」での役割の演じ方が異なる。どちらにしてもupsideとdownsideがあり、どちらがいいというものでもない。ライフスタイルの好みと、状況を考えてどちらが自分にとってmaxの利益を引き出せそうかで都度判断という感じだろうか。組織の中で長期的にやっていくことを考えると、どちらか一方を選択するというより、バランスをとることも重要。

ただし、年功序列だの終身雇用だのが普通にまかり通ってきた昔に比べれば、ビジネス環境の変化ははるかに激しくなってきており、個人のキャリアを重視した方が個人にとっては有利になる状況は相対的には増えてきていると言えるかもしれない。

キャリアだのワークライフバランスだの個人の価値や人生を重視するなら、組織の掟で決まる評価まではそれほど期待できないことは事前に理解し、評価の結果にはあまり失望しないように自分の価値を整理しておく必要がある。

2006年5月22日 (月)

モチベーション

モチベーションを高める3つの要素
物語(ストーリー): 私は今、私の描いたストーリーの中に乗っているか?
学習: 新しい発見
承認: 周囲から認められている

2006年5月19日 (金)

フィードバック

フィードバックとは、相手の鏡になってあげること。本人には自覚できないような微細な成長や進歩を観察し、伝えることで、進歩を承認する。自分自身の進歩を感じることができなければ、人はやっても無駄だとあきらめの気持ちが強くなってしまうが、進歩を承認してもらうとやる気になる。

遅刻の多い人に「遅れるな」と言っても遅刻は直らないが、本人も遅刻を直したいと思っていることを確認した後、上司が「今週は~回遅刻したね」、「今週は遅刻しなかったね」と本人に事実を淡々と伝えてあげ続けて遅刻を克服した例や、

こどもに跳び箱を教えるのに、もっと強く蹴って、もっと右足を高くあげて、もっと勢いをつけてと言ってもダメで、「つま先がここまであがったよ」、「さっきより踏み込みが強くなってるよ」と言ってあげることで本人の努力を引き出せた例など。

コーチ・トゥエンティワン (https://www.coach.co.jp/index.html
のコーチングメールマガジンより

2006年5月 7日 (日)

Control Yourself

人の思考というのは放っておくと、ネガティブな方へ、ネガティブな方へと傾くのだそうだ。最近ともだちの読んだ自己啓発本(ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』きこ書房)にそう書いてあったと聞いてなるほどなと思った。

だって本当にそうなんだもん。仕事が忙しくなると、いつも、「できないのではないか」というような考えが頭をよぎる。事実は、大抵のことはやりゃーできるのに、この思考と現実のギャップは何なんだろうということは、4月4日にも「イメージング」というタイトルで書いた。

その本によると、ネガティブな方に傾く思考は人間の防衛本能で、危険を避けようとしているのだという。だからポジティブな思考をするためには、自分をコントロールしなければいけない。

最近読んだ「会社人間が会社をつぶす ワーク・ライフ・バランスの提案」の中にも、以下のような記述があって注目した。

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恐れとは、やらないための言い訳である。「これはできない」とは言わずに「やる」のか「やらない」のかをハッキリさせる。「やる」のなら「できる」と信じる。今のままじゃできないのなら、どうやったらできるかを考える。「やるべきだ」「やりたい」と自分をコントロールしていく。怖いと思っていることを実際にやってみる。もし一つの方法がうまくいかないときは創造的に他のやり方を考える。失敗を考えることにエネルギーを使わずに、同じエネルギーで成功することを考える。すべて完璧にやろうとせず、失敗から学んで成長する。
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ネガティブに傾く思考は放置しない。リスクを測ってどうするか決めたら、思考はポジティブな方向にコントロールして、決めたことに従って行動する。

2006年5月 5日 (金)

未来を引き出すには

未来を引き出すのにはまず過去に振るのが原則。
例えば、今日の夕飯は何が食べたいかいきなり聞かれるより、昨日何を食べたかまず聞かれた方が答える方は答えやすい。

2006年1月 3日 (火)

「妹たちへ」日経ウーマン編

20060521_imoto 池田理代子(劇画家・声楽家)
このところの打ち続く不況で、人々が夢を持てなくなっているなどということが言われる。しかし、私は思う。
不況のために、お金がないために持てないというような夢など、所詮はお金で買える夢に過ぎない。
夢とは、本当は志の高さなのではないだろうか。だからこそ夢は美しく尊いのだ。

小池真理子(作家)
自分から目をそらさず、自分自身を見つめる強さがあってこそ、人は人間として深みを増す。何をしたか、ではない、何をどう見つめ、どう考えたか、なのである。そうやって見てみると、年錬を重ねても美しい女性にはおしなべて、その種の静かな強靭さがあることに気づかされ、私もまた、そういう人たちによって励まされ続けてきたことを思い知るのである。

幸田真音(作家)
ビジネスの現場で成功する秘訣は、「ユーズ・ユア・チャーム」。

プレッシャーを楽しむこと。「ハヴ・ファン」。
パニックになると全体が見えなくなる。
忙しければ忙しいほど、状況が困難であればあるほど、「Have fun!」

潮谷義子(熊本県知事)
リーダーとして、まず最初にするべきことは「傾聴」だと思います。

自分の欠点を意識すること。それがリーダーの必要条件ではないでしょうか。自分の限界を知ることは諦めではなく、万部ことの始まりだと思います。

垣根をこえた連携によって専門と専門がハーモニーを醸し出す。それが大事なのです。

(施設のこどもは、自分の価値観で判断するのではなく、その子が入所したいきさつを理解し、子どもたちは十分がんばってきたことを理解し、愛や信頼を伝える。部下にも同じ。)

RUMIKO(メイクアップアーチスト)
アイデアが閃くのは、シャワーを浴びているときとか、夜寝るとき。だからシャワーの横とベッドの脇には、思いついたときにいつでもメモできるように、ノートを常備してあります。

南場智子・ディーエヌエー代表取締役社長
(起業して年収は激減、起業した翌年には貯金ゼロになり、実家への送金も滞った南場さんに、お父様からの手紙と小切手が届く。)

「陣中見舞いとして贈呈
私生活の貧乏は貴重な体験としてプラス思考で真摯に処されたし。
間違ってもお金のことで公私混同しない事。
生き甲斐は処した困難の大きさに比例する。
父より」

(このお金で南場さんはご両親への送金を再開された。)

宇津木妙子・アテネ五輪女子ソフトボール監督
私のノックに女の涙は通用しない。もうダメと本人が根を上げるところから追い込んでやることで、本人が勝手につくっている限界のレベルが上がっていくと信じている。もう少し頑張れば届くところにノックを打ち続けてやると選手は成長する。

グラウンドであれだけ厳しくやらせてもらっている以上、私は勝ったときは選手のおかげ、負けたときはそこまで選手にやらせておいて、勝たせてやれなかった監督の責任だと思っている。

ソフトボールという競技は、どんな体型の人でも活躍できる機会が等しく与えられる競技だ。・・・チーム内での自分の役割を理解させた上で、自分の欠点を得意なところでカバーできるように育ててやれば、その選手ならではの持ち味を十分生かしてやることができる競技なのである。

(日立製作所の高崎工場のコーチとして)選手以上に走り、一分間に四十本のノックを打ち、体を張って選手たちとの勝負に挑んだ。女性が監督を務めたのは実業団では初めてだった。男性からは「監督業は女には無理」と嫌がらせも受けたが、私には理想と信念があった。男性の監督のように、でんと座ってタバコをくゆらしながら選手に指示を出したりはしない。「よくやるよ」といわれながら、いつも率先して動いた。高い目標を掲げても、リーダーが情熱を持ってそれに挑戦していなければ、部下は動かない。

(体調の悪い選手には、他の選手から特別扱いに見えないように、小さなミスを強く叱ってみんなの前で立っていろと一喝し、休ませる。)もちろんそんな真意は選手には分かるはずもない。監督に腹を立て、いつか見返してやると思ってくれれば、それでいい。物分りが良く、いつも優しい監督のもとでは、ひ弱な選手しか育たないのだ。監督をしているときはすかれなくていいと腹をくくっている。やるか、やられるかの緊張感の中で全力を尽くしているうちに、人はタフな強さを得て、成長してゆく。

スター選手ほどきちんと叱ってやらなければいけない。周囲がちやほやして、何も言わなくなると、どんなに優れた選手でも伸び悩んでしまうときがくる。叱って、追い込んでやらないと、もう一段上の力は出てこなくなるのだ。

人と比較するな。大切なのは自分を出し切ること。

ソフトボールを一生懸命頑張ったおかげで、今がある。すべてのことに感謝したい。

「下流社会」 三浦展/著 光文社

■幻のミリオネーゼ
「働く女性の24時間」でも、年収1000万円以上は働く女性全体の0.4%というデータに衝撃を受けたけれども、「下流社会」でも、ミリオネーゼという分類はいちおうされ、その実在は確認されてはいるものの、本に使われているデータでは、クラスタとして数字に現れないほどの存在であることを、また驚きとともに読んだ。

そうだとすると、今まで私は大きな勘違いをいくつかしていた。

ひとつは、ちょっと前に流行った、それなりにキャリアを持ってお洒落なシングルライフを謳歌している「負け犬」像は、実在はするものの、現代女性の多数を代表する存在とはとても言えない、ということ。

もうひとつは、三砂先生の「オニババ化」の警告の意味。あれはごく少数の負け犬やミリオネーゼに向けて発信されたものではなく、もっと、特に頑張ることもなく何となく流され気味に生きている多数に向けて書かれたものだということの意味が、今回やっと、分かった気がした。

■成果主義
今ほとんどの企業が導入を進めている成果主義は、年功序列の恩恵を全く浴することのできなかった女性には支持されているというのがこの本の調査の結果で、私も短期的には女性が登用されてゆくには、成果主義の方が有利だろうと思う。

ただ、以前から考えていた通り、長期的に考えた場合には成果主義にも疑問は残るなとこの本を読んでまた思った。成果主義を徹底した人事制度は、上に行けば行くほど、いつ落とされるかと心配し続けないといけない、本当に殺伐とした恐い世界を作り出す。そんな世界に参加したくない、と中流や下流に脱落してゆく人たちってむしろまともなんじゃないかと思ってしまう。私自身、制度の企画をしつつ、自分は戦線離脱を決め込んでいる。

この本を読んで一番不安に思ったのは、成果主義が上流、中流、下流の階層を越えたエネルギーの交換の仕組みとしては機能しないだろうということ。成果主義はせいぜい正社員層の上流と中流を分ける程度で、派遣だのバイトだのしている人にまでは直接範囲になりにくい。しかも成果主義は、もともと企業が人件費の選択と集中のためにやってることなんで、落とす仕組み(無能な管理職からのポストと給与の剥奪、みたいな)という性質も強く、それほど積極的に才能を登用する仕組みとは言えない。

今まで全く登用されてこなかった女性は、当然ながら成果主義で落とされる心配は殆ど無く、一時的にはむしろ登用が期待できるとは思うけれど、長期的にこういう殺伐とした制度の中で会社のために成果を出し続け、走り続けることを望む人がどの位いるのか、男女を問わず、私には疑問。

■機会悪平等
本では、淡々とデータを紹介・分析し続けた後に、最後にほんの少しだけ、著者の意見として、上流、中流、下流を固定化しないためには機会悪平等が必要なんじゃないか、そのためには、という提案があってその部分はとても興味深く読んだ。

中でも、大学の授業をインターネット配信すればいいみたいな著者の提案はいいなと思った。私の仕事でも最近、電話会議がビデオ会議や電話+パソコン画面を共有しながら行う会議に変わりつつあって、このような変化がコミュニケーションの効率を向上することは本当にエキサイティングだと思う。

企業の成果主義にしても、何年か後にはトレンドの揺り戻しが来るんじゃないかと予測している人事コンサルの書いた別の本を最近読んだ。具体的にはアメリカで既にそうなってきているように、給与ではなく、「働きやすさ」みたいなものがもっと重視されるのではないかという考え方。階層とかパフォーマンスを問わずに会社のオペレーションに、様々な才能や様々な能力のレベルの人にもっと参加してもらう必要があるというトレンドに、近い将来変わる必要があるんじゃないかという感じは、この本からも受けた。ただ、現在の厳しいコストプレッシャーの中で、どこで現実的に、そういう考え方の変化のきっかけをつかむことができるのかなとも思う。