9月19日(土) 「ビジネス経営孫子」講義 まとめ表
第五講「勢編」
▼ とても興味深く、役立ったこと
1) 三軍の衆、必ず敵を受(う)けて敗(はい)なからしむるべきは、奇正(きせい)これなり。兵の加うるところ、碬(たん)をもって卵(たまご)に投(とう)ずるがごとくなるは、虚実(きょじつ)これなり。
敵に負けないようにするには、「寄正」。正攻法と奇襲のバリエーションがある。まず正があって、奇がある。正攻法を知らないと、奇策は打てない。自軍が、敵軍に打撃を与えるのに、砥石で卵を割るようにするには、「虚実」である。実態と虚像の2つを使い分ける。「寄正」と「虚実」でどう使い分けるか。どちらにしても、正攻法を知っていて、実力が無いとダメ。
2) 善(よ)く戦う者は、その勢(せい)は険(けん)にしてその節は短なり
奇正の変が無くて、休んでんだか、働いてんだか分かんないのはダメ。よく戦う者は、激しく、厳しく、瞬間的に、ぱっとやる。誰でもやれることが超一流でないと。例えば魚をおろすのにでも、味が引き立つように切れるか。玄人は、刃を入れたり、抜いたりする、勢いが違う。全ての人生はここが要点。これぞという時の集中力ですぱっとやる。
3) 利(り)をもってこれを動かし、卒(そつ)をもってこれを待(ま)つ
敵をこちらの思惑通りに誘導して、相手の出方を待つのが良い。こっちが、「さあどうするか」と言ってゆかないと。相手に決断を迫られるようではダメ。
4) 円石(えんせき)を千仞(せんじん)の山に転ずるがごときは、勢(せい)なり
勢いは、丸くて転がりやすい石を山から転がして落とすようなもの。四角い「方」の人間ばっかりだと転がらない。
▼ 本日の感想
孫子の兵法は、対人関係にも応用できるといつも思います。争いには持ち込むことなく自分にとって有利な状況に持ち込むには、そもそも自分の考えがいろいろな原則にのっとって理にかなったものでなければならないという大前提がありますが、それでも理不尽な相手に負けるということもあることを考えれば、自分の考えは正しい判断に基づくものかをよく考えた上で、こちらも戦略を持つことは合理的だと思います。
自分が仕事をするときは、「その勢(せい)は険(けん)にしてその節は短なり」でぱっと質の高いことをするのが効果的で、人に仕事をして欲しいときは、その人の力だけを頼りにするよりは、「千仞(せんじん)の山」のような、勢いを作り出すための舞台を用意することを考えることだと思いました。
また相手との交渉では、相手に決断を迫られるようではまずいので、相手よりも少し先の視点を持って周到に準備をして、「どうするんですか」と聞いてゆくのが良いことが分かりました。それができるようになるには、現状について情報が集められること、集めた情報をもとに、今後の見通しについて正しい判断ができること、これから起きることに先回りして周到な準備ができること、これらのことを短時間のうちに、高い品質を保って完了できることが必要となるので、日々の生活の中で意識を持って自分を高めて行く必要があると思いました。
特に重要なのは最初の判断の部分かもしれません。自分の感情とか、自分がどうしたいということに流されるのではなく、周囲を良く見て、自分が身を置いている社会の規範と照らし合わせて、何が妥当かを判断し、それに従える自分であることは勝つためには重要と思います。

