微明第三十六
將欲歙之、必固張之。將欲弱之、必固強之。將欲廢之、必固興之。將欲奪之、必固與之。是謂微明。柔弱勝剛強。魚不可脱於淵、國之利器、不可以示人。
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まさにこれを歙(ちぢ)めんと欲すれば、必ず固(しばら)くこれを張る。まさにこれを弱めんと欲すれば、必ず固くこれを強くす。まさにこれを廃(はい)せんと欲すれば、必ず固くこれを興(おこ)す。まさにこれを奪わんと欲すれば、必ず固くこれに与う。これを微明(びめい)と謂う。柔弱(じゅうじゃく)は剛強に勝つ。魚は淵(ふち)より脱すべからず。国の利器(りき)は、もって人に示すべからず。
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腕力・権力はもろいもの。鉄板の剛強と柳の柔弱さと、どちらが強いか。柳は相手にしようがない。フレキシビリティーが必要。やわらかさは命。赤ちゃんは柔らかく、年をとると体は固くなる。
柔らかさには、やりすぎ、力づくはない。勢いよく飛び跳ねるようなことはしない(魚は淵より脱すべからず)。権力は人に示すものではない。力にが限界がある。やわらかさには限界が無いから長続きする。
何か欲しいと思ったら、何かをすてると得られる。反対をやるといい結果が出る。だったら自分からそれをやればいい。それが生きてゆくコツ。
▼ AもあればBもあるといった、柔弱、多様性を認めるリーダーでないとこれからはダメ。そうなれるためには謙虚さ、寛容さが必要だが、そうなるためには自己の確立が必要。自分に自信が持てるとできるようになる。
儒学者の佐藤一斎は、「一灯を下げて暗夜を行く、暗夜を憂うることなかれ、ただ一灯を頼め」と言ったが、「一灯(いっと)」とは「私にはこれがある」と思えるもののこと。世界広しといえど、これは私しかないというものをひとつでいいから持つ。石の上にも3年というが、10年も続けたら3年の3倍。オンリーワンを持つこと。

