儉武第三十
以道佐人主者、不以兵強天下。其事好還。師之所處、荊棘生焉。大軍之後、必有凶年。善者果而已。不敢以取強。果而勿矜。果而勿伐。果而勿驕。果而不得已。果而勿強。物壯則老、是謂不道、不道早已。
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道をもって人主を佐(たす)くる者は、兵をもって天下に強くせず。その事好く還る。師の処(お)る所には、荊棘(けいきょく)生ず。大軍の後には、必ず凶年あり。善なる者は果なるのみ。あえてもって強を取らず。果にして矜(ほこ)る勿(な)かれ、果にして伐(ほこ)る勿(な)かれ、果にして驕(おご)る勿(な)かれ、果にして已むを得ざれ、果にして強なる勿(な)かれ。物壮(さかん)なればすなわち老ゆ。これを不道と謂う。不道なれば早く已(や)む。
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果実を育てるのに人にできることは見守るだけ。それを忘れないで、全部そういうものと思わないと。ぷーっと吹いて大きくなるんじゃない。
道の働きで自分の主人を助けるのに、「腕ずく」はしない。力づくは必ずその報いが返る。大軍がいた後は田畑も荒れて凶年になってしまう。何とか力づくでやってもその後の報いがひどい。孫子の兵法は戦わずして勝つのがいい。相手の街を焼き尽くし、勝ったら占領しないといけないから、復興作業が必要ですごくお金がかかる。力づくだと、勝ってもやっかい。
本当に善なるものは、自然の力、神の力で果実はできたと考えるから、虫を取ったりはするけど、そのものには手はふれない。こどもには「早くしてー」だとダメ。見守ってやるといい。強引にやらない。果実がたくさんできても、自分がやったんじゃないから誇らない。
江戸は神社の街。稲荷神社、熊野神社が多い。いなり=「稲なり」で、農作業は神人共作と考えられていた。神の力を得たいなら、田畑や家をきれいにしないと、神が降りてこない。力づくで何かしようとしてもダメ。それをしようとすればするほど老いる。自然の力を活かさないのは道に外れているから早く滅びる。
▼人間は自分の中に自然を持っているからそれを大切に。「こうならないといけない、でもなれない」という矛盾に人間は苦しむ。「自ずと然り」とこどもに教えることが大切。病気のもとはみんなこの矛盾。
▼ちゃんと話をするのは重要。教師の集まりで、こどもに「ババア」と言われた教師がどうすればいいか相談したところ、経験の豊かな教師は、静かなところで、その子とふたりきりのといに、「自分はあなたにババアと言われて、本当に悲しい」とちゃんと話せとアドバイスしていた。会社でも10回に1回は言ってもいいかも。

